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プレスリリース

ラックスリサーチ、食品のトレーサビリティや透明性向上における取り組みをまとめたレポートを発表

ラックスリサーチ

トレーサビリティ分野の事業機会は単なるコンプライアンス対応を超えて存在しており、実際に事業面でも利益をもたらすことが可能、ただし更なるソリューション開発が行われるなか複数のプラットフォームが共存することは避けられず、農業・食品分野の企業は、これらプラットフォームの相互互換性確保に向け、関連各社や標準化組織とのコンソーシアム形成に積極的に参加すべき

 

マサチューセッツ州ボストン-2021年9月16先端技術調査を専門とする米調査会社ラックスリサーチの新しい調査によると、政治的、経済的、社会的、技術的要因はすべてエンド・トゥ・エンドの食品のトレーサビリティや透明性向上の必要性を高めていることがわかりました。また、COVID-19は食品の流通におけるサプライチェーンの脆弱性を明らかにすることとなり、結果的にこのトレンドをさらに後押しすることになりました。

ただし、農業・食品企業がトレーサビリティや透明性のツールを導入する理由は豊富にある一方で、これらがもたらしうる価値を明確に理解することは容易ではありません。そこで、ラックスリサーチは、新しい報告書、『Demystifying Food Traceability and Transparency(食品のトレーサビリティと透明性をわかりやすく説明する)』にて、農業・食品企業のトレーサビリティと透明性向上につながるツールを導入する価値について取り上げました。

本レポートでは、まず、どのような要因が食品のトレーサビリティを推進しているのかを理解すべく、ラックスリサーチは、政治、経済、社会、技術(PEST)分析を行いました。そして、世界の41の食品トレーサビリティ・プロジェクトを分析し、これらプロジェクトの質的および量的成果を評価し、ホットスポットマップを作成しました。さらに、ラックスリサーチは、現行のトレーサビリティ・プロジェクトや技術ソリューション開発におけるアンメットニーズをまとめ、また開発を手がけるスタートアップ企業を特定し、この分野の今後の方向性についてまとめました。

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また、ラックスリサーチは農業・食品企業に独自にインタビューを行い、現状を見据えて、食品のトレーサビリティから得られる価値を強化するにあたり、3つの主要なアンメットニーズを特定しました。

  • サステナビリティ指標の測定:企業にとって、サステナビリティ関連の指標を測定し報告することは、今や不可欠です。ただしサプライチェーンの接続性が高まるにつれ、正確で細かいデータが必要となります。これは喫緊の課題であるものの、非常に複雑な問題でもあります。サステイナビリティ指標は測定が困難であり、標準化されていない場合が多いのが現状です。

  • 需給予測:COVID-19は、大きなショックに対する食料システムの脆弱性を示しました。、トレーサビリティ・データに予測アナリティクスを加えることで需給予測を改善し、需要と供給のギャップを均衡させることができるようになるのが理想です。弾力性を構築するには、将来起こりうる混乱に対応するための在庫管理の改善が必要です。

  • 貿易促進:COVID-19により、各国は自国の食料安全保障の再検討を余儀なくされました。ただし、多くの国や地域にとって、国境を越えた貿易が依然として経済面でのライフラインです。突然、予測不可能な混乱が生じた場合にも対応できるよう、食料サプライチェーンを最適化する必要があります。世界貿易ではサプライチェーンの寸断が頻発するため、問題が起きた場合にそれらを迅速に解決するイノベーションが必要となります。

ラックスリサーチのアナリスト、Jerrold Wangは次のように指摘しています。

「政治的、経済的、社会的、技術的な面から見たトレーサビリティ推進要因の中で、最も重視されているのは規制動向です。とはいえ、この分野における事業機会は単なるコンプライアンス対応を超えて存在しており、実際に事業面でも利益をもたらすことができます。わかりやすい定量的なROIを測定することは依然として困難ではありますが、今後も規制が強化されるであろうことを考えると、食品のトレーサビリティへの対応を渋ることにはマイナス面の方が多くみられることになります。

技術開発を手がける企業は、農業・食品分野の企業によって特定されたアンメットニーズへと対応すべく、今後も更なる取り組みを行っていくことになるでしょう。ただし、最先端であっても、ひとつのプラットフォームが全ての企業やニーズに対応することは不可能です。そのため、複数のプラットフォームの活用が前提となる中、食品のトレーサビリティにおいて長い間望まれてきた「ネットワーク効果」を達成するためには、プラットフォームの相互運用性が不可欠です。農業・食品分野の企業は、プラットフォームの相互運用性や測定基準をテストし検証するために、サプライヤー企業、顧客企業、技術開発者、標準化組織とのコンソーシアム形成に積極的に参加すべきです。」

詳細は、レポートのエグゼクティブサマリーをダウンロードしてご確認ください。

 

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